球磨焼酎杜氏 油井 聡さん
2017.04.26

油井 聡(ゆい さとし)さん
出身地 | 静岡県 |
---|---|
移住年 | 1998年 |
球磨焼酎の蔵元で杜氏として働く油井さん。静岡県出身で、人吉市に移住して約20年です。
「移住するならここでしか出来ない仕事をしたい」と、地元の伝統産業である球磨焼酎の杜氏となりました。
■せっかく住むなら、ここでしかできない仕事を
人吉には前職の転勤で来ました。その時の仕事は洋服を売る仕事、アパレルです。アパレルから焼酎屋さんになりました(笑)。
移住を決めた最初のきっかけは、ここで釣りを覚えたことです。最初は何が釣れるか分からずに川を見に行きましたが、とてもきれいな川でした。地元の人から「ヤマメが釣れるばい」と言われて、やってみると本当に釣れて一気にのめり込みました。
そこで人吉に移住を決めましたが、せっかく住むならば、ここでしかできない仕事がしたいと思いました。それなら焼酎造りだろう、と。それが杜氏になったきっかけですね。
■地元で愛される球磨焼酎
人吉盆地の中には28の蔵があり、ギュッと集まって産地が形成されているというのは珍しいと思います。また地元で愛され、よく飲まれていますね。
初めて自分で焼酎を造って、蒸留釜から焼酎がドーっと垂れてきた時には何とも言えない感覚がありましたね。「わー、すごい!」と本当に感動しました。
■「できたしこ」で気分が楽に
こちらの人に言われて印象に残っているのは、「油井さん、できたしこばい」と言われたことです。それまでは、「できるだけ」と思って仕事をしてきました。できるだけ売り上げをあげようとか、できるだけ上司に認められる仕事をしようとか。
ところがこちらに来て、先輩に言われたのが「仕事はね、できたしこばい」ということ。「できたしこ」とは何かと聞いたら、要するに「できた分だけでいいじゃない」という意味らしい。それを聞いてすごく肩の荷がおりた感じがしたし、肩ひじ張ってガツガツいくばかりが人生じゃない、仕事じゃないと思いました。
■伝統産業を継ぐ者として
球磨焼酎は長い歴史がありますが、この会社ももうじき創業200年になります。そういう歴史の一部に自分のようなよそ者を受け入れてくれて、杜氏という大事な仕事をさせてもらえるというのは本当にありがたいですね。
よそから来た人間だから分かる球磨焼酎の魅力もあると思いますので、それをどういう風に伝えていくのか。それが自分の使命というか、仕事なのかなと思っています。
インタビューの様子はこちらから!